1月25日 金

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ドンドン、とドアを叩く音で目覚める。
時計を見ると9時15分。ドアを開けると江花さんがニコニコした顔で立っていた。既に朝食も食べ、風呂にも入ったという。チェックアウトは10時。無料の朝食は9時半までである。この野郎、昨日、イの一番に卒倒しておいて、朝の支度はゆっくり済ませるとは太い奴だ。俺は朝食を諦める男ではない。風呂も諦めない。9時20分に食堂に入り、ごはんをしっかりと食べ、35分には湯船に浸かり、55分には荷物をまとめてロビーに降りた。時の流れは俺にはないのだ。昨日、伴さんに勧められた、13時からのミュージカル演劇講座まで時間もあるので、江花さんとブラブラする。のどかな街である。
大型スーパーの1区画がまるまるフードコートになっていて、たぶん社員かバイトだかが、家から持ってきたのであろう、美味しんぼとか、クッキングパパとかがバラバラとある。そこでコーヒーを飲み、江花さんと美味しんぼ読んだりして時間をつぶす。大分まで来て、なぜフードコードで「美味しんぼ」読んでるんだ?と思うがこういう時間が好きだ。別に観光に興味はない。昼前になって、地元の大学生やらサラリーマンやらでやや混んできたので脱出。そういえば、と昨日みたハリボテ城の謎を解きに行こうということになる。大分城、いったいどうなってんだ?と思って行ってみると。。。なんと、3Dモデリングのごとく、イントレで骨組みだけ組んであるスケルトン城だった。
昨日見たものは幻ではなかったのだ。映画「トロン」みたいな感じである。イカすなあ…などと見とれているともう時間である。慌ててホールに戻る。
ミュージカルの講義もなかなか興味深く面白かった。どんな話でも、無理やりアングラ演劇方面に話題をもっていく坂手洋二もさすがである。稽古の段階から、その人のテーマミュージックをバンバンかけて、気分をノせる、というのは大いに参考になった。今度俺もやろう。休憩時間中に伴さんに挨拶。二日酔いで顔が真っ青であった。申し訳ない。でも江花さんは果敢に話しかけ、連絡先を交換。天晴だ。戯曲本コーナーで『髪をかきあげる』プリント版買う。500円。終わって、今度は部屋を変えて岩松了さんの講義。さすがに大人気で、部屋が超満員であった。話がうまく、爆笑もとるが、思慮深く示唆に富む話で本当に面白かった。この辺の内容もサイトのノートに書いたので、割愛。質問が2回できて、聞きたかったことも聞け、ラッキーだった。
終わると、さて、もう、空港へ向かう時間だ。15分だけおみやげ見よう!と言って、俺は超適当に饅頭と入浴剤買った。バスに乗ると、空港までの直行便。また寝てるうちに
ストンと着いた。寝てる間に、オーディション参加者が一人増えたようだ。男である。ラッキー。あと2.3人来ないかな。宣伝しよう。帰りの到着空港は成田だった。つい羽田の気がしていたが、より安いチケットを求めるうちに、成田着を選んでしまったようだった。チェックインしてまたしても空港を散策。目指した足湯は19時で終わっており、5分、間に合わなかった。がーん。空港にもおみやげ売り場は山ほどあった。あの時、駅でお土産を買うのをやめておけば。。。と思うが、まあ済んだことは仕方ない。昨日、伴さんとコンビニで買った酒が余っていたので、空港のコンビニで肴買って、江花さんと分け合って飲む。なんとこいつはアルコール12パーセントだそうだ。酔うためだけの液体だな。空港の待合室で、二人で缶酎ハイのみ、イカなどしゃぶっていると、相当に駄目人間だが、旅も終わりだ。別にいいのだ。
その後展望台などに行って、無駄にドラマチックな夜景に爆笑したりしてるうちに時間となり、機上の人となった。今度は隣同士の席だが、非常用脱出口の前の席で、
緊急の際には、私が、ドアを破壊して、救助活動を行わなければならないそうだ。ドアは15キロある、と書いてある。よっぽど今、ドア開けてやろうかと思った。開かないだろうけど。まあ当然だが、救助活動はなく、1時間10分で成田に到着。あー終わった。帰ってきてしまった。京成線の乗り口で江花さんと別れ、日暮里まで行き、そこから山の手線で新宿に出て帰宅。暇だったので、部屋につくまでに『髪をかきあげる』読んでしまった。上演は観たことあるが、戯曲で読んだのは、始めて。巧みな戯曲だった。さて、長い二日間だったなー。取りあえずコーヒー淹れて飲んだ。いろいろ連絡は明日にする。
『髪をかきあげる』読了。