1月20日 日

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午前中に起床。

コーヒー飲んで、今日持っていくものの準備。昨日買った食材と、紙コップ、食器、ステンレス串、アルミホイル、キッチンペーパー、調理用のナイフなどを鞄に入れる。ナイフは油紙とキッチンペーパーでグルグル巻きにはしてあるが、職質喰らったらアウトかなー。法律はクリア出来ても、俺という人間の怪しさでアウトである。駅前のスーパーに寄って、鳥もも肉と豚肩ロース、それと塩麹とにんにくを買う。新木場に着くと、永井と松村は既に来ていたが、電車が遅れてあかりが遅刻。その間に駅前のコンビニで、ワインやら塩胡椒やら買い足す。松村はフツーにドーナツとか買ってる。30分遅れであかりが到着。キャンプ場までのバスに乗り遅れたので、タクシーで移動する。このタクシーの運転手が

『あー、シートベルト、別にいいですよしなくて。警察に見つかったら、肩痛いって言ってください。それで通るから』

『スピード違反見つかってもね、その場で三回、スタートストップをするとね、履歴が上書きされて証拠出ないんですわ。でも同じ会社のクルマが、生贄としてターゲットにされちゃいますけどね。まあダンマリです』

などとペラペラ喋ってめっぽう面白かった。キャンプ場へチェックインし、割り当てられた区画へ行くと、見事に一番隅っこの陽の当たらぬ僻地である。オマケに芝が全部丸裸である。他に幾らでもスペース余ってるのになー。まあ、いい。取り敢えず焚き火に必要な用具を一式借りる。焚き火なんて、流木拾ってきて地面に組めばそれで出来るものなんだが、地面に直は禁止らしい。ふーん。ま、しょうがないよね。周りを見渡せば皆、立派なテントを張っているが、俺たちには何もない。堂々たる野営である。借りたテーブルだけ組み立てて、釣りにいく。4人誰もやったことがない。道具もない。ワンセットだけレンタルして、皆で使い回すことにする。レンタルショップの親父が、堤防の真下に竿を垂らしてやれと言うのでそれに従う。

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はじめあかりが竿を握るが、5分くらいでもう釣れたかなーなどとソワソワする。釣れてないのである。海釣りというのは、竿を垂らしたらあとはもう、呆然と待つばかりなのだった。程なくして永井と交代。しかし永井はより性急である。落ち着きという概念と無縁である。俺は俺で、焚き火のための流木を広いたくて仕方がない。堤防ではなく、岩壁のほうへ行く。いかにも海、という風情でテンションが上がる。流木も選り取りみどり、である。夢中で拾う。竿は松村が持ち、いろいろ格闘するも、すぐ地面を釣ってしまう。あかりは岩壁をまるで移動できずにフラフラ危なっかしい。一見、運動神経良さそうなのに、この辺は実里と実に似ている。

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せっかく海、というロケーションなので、いつか使うだろうLabo用のサムネイル撮影をする。ノーメイクなのにーと渋るあかりに戯曲を持たせて松村がパシャパシャ撮る。その間に俺が竿を持ち、何とかして遠くに餌を飛ばしたいなーと悪戦苦闘したが無駄だった。でもチャポンと竿を垂らして、あとはボーッとしてる、というのは性に合っていた。釣りなあ、向いてるかもしれない。釣れる釣れないは別として、性格が。まあ結局ボウズであった。でも周りのおじさんや地元民っぽい小学生たちも釣れてなかったぞ。時期かなあ。魚は釣れなかったが、大量の流木を手に、キャンプ場に戻る。向かいにテントを張ったキャンパーが、カメラで自撮りしながら、ぼそぼそと喋っていた。YouTuberかなあ。キャンプ系YouTuber。

何はともあれ、火を起こす。チャッカマンくらい誰か持ってくるかと思ったが、永井がガスの切れかけた100円ライターを持っていたのみ。松村が妙に張り切って火の番を始めたので、まあ任せることにして、俺は食事の準備をする。さつま芋とじゃがいもを洗い、キッチンペーパーで包み、水を染み込ませた新聞紙を巻き、その上からアルミホイルで巻く。コイツを火に放り込んで、あとは1時間まつのみである。紙コップにワインを開けて火を眺める。最高だ。

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火はいい。一晩中、火を見ていたい。松村が兎に角、小枝などを頻繁に放り込むので、煙がモクモクと出るのだが、楽しそうなのでまあ放っておく。アルミホイルで皿を作り、チーズをフォンデュして、炙ったソーセージにつけたり、パンにつけて食べたりした。1時間経ったので、じゃがいもとさつま芋を取り出し、食べてみたら素晴しくホクホクである。やっぱり直火は違う。永井がポツリと『今年に入って一番楽しいなあー』などと呟いた。あとはもう、残りの食材を片付けるべく、鶏肉は塩麹、豚肩ロースは塩胡椒とニンニクで味付けし、アルミホイルにくるんで火に放り込む。その間、永井はマシュマロをせっせと火にくべて食べている。肉も丁度よく焼け、もりもり食べたが、餅やらスープの素やら残ってしまった。やはり食材が多すぎた。餅はまあ、持って帰って備蓄すればいいが。

20時過ぎのバスを逃すと、次は1時間後ということなので、大急ぎで片付けて、何とかギリギリで飛び乗る。駅前のコメダコーヒーで一息つく。今日とった写真をシェアしたりしてマッタリとする。22時前に解散。身体が凄く煙臭い。相当、燻されてたからなー。帰宅して、ナイフと串を洗う。良い一日だった。定期的に火にはあたっていきたい。

『不思議というには地味な話』読了。